相談支援専門員が動いてくれないとき、家庭側の行動で状況は変えられます。
制度上できません
福祉に関わる相談は、この一言で終わってしまうケースは珍しくありません。
実際に私たちも数多く経験しました。
でも、そこで諦めるのは少し早いかもしれません。
そもそも、福祉制度の目的とはなんでしょうか。
それは介護や支援が必要な家庭を支えることですよね。
しかし一方で、制度というものは申請しないと使えないものでもあります。
ノートくん困っていることは、具体的に伝え続けることが大事だよ
行政や事業所との調整役を担ってくれる相談支援専門員が動いてくれないと、私たち家庭の生活は止まりかねません。
この記事では、実際に我が家の行動で状況が変わった出来事を紹介します。
- 行政に断られた理由の明文化
- 今後の見通しの提示
- 代替となる支援策の検討
相談支援専門員へ具体的に提案することで、形だけだったモニタリングを建設的な話し合いの場へ変えることができました。

ノートくん
-3児の父で会社員–
障害のある息子を育てる家庭で、近隣トラブルをきっかけに本気で家づくりを考えるようになりました。
会社員として働きながら、家族の時間や暮らしをどう守るかを日々模索しています。
このブログでは、障害児家庭として実際に家づくりを進める中で感じたこと、悩んだこと、役立った情報を、同じように悩む家庭の判断材料になるよう発信しています。
暮らしの中で役立ったグッズや生活の工夫も紹介しています。
▶まずはこちら【原点と心の記録】

ノートくん
-3児の父で会社員-
障害のある息子を育てる家庭で、近隣トラブルをきっかけに本気で家づくりを考えるようになりました。
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相談支援専門員に依存するのではなく協力して解決する
私たちは、相談支援専門員とのやり取りを見直すことにしました。
具体的には、今まで口頭で済ませていた曖昧なやり取りをメモや議事を残し次回までに確認が必要なことを明確化しました。
- 議事録を作成し共有する
- 要望を明文化する
- 口頭だけでなく回答を可視化する
少し硬い印象を持つ方もいるかもしれませんね。
でも、軽く考えられることではないんです。
なぜなら障害児家庭では、福祉制度が利用できないことが致命傷になりかねません。
- 仕事に影響が出る
- 兄弟たちを遊びに連れていけない
- 家族が不安定になる
このように生活が回るかどうかに制度の利用が直結します。
制度上できません
この一言で片づけられるケースがありますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
明確な理由が無い場合は、言い方は良くないかもしれませんが「門前払い」になっているだけの可能性もあります。
そもそも支援の方向性や必要な支援の量は、家庭ごとに様々ですよね。
このような要望をしっかりと行政に伝えていくことが重要です。
何度も言いますが、大切なのは家族の生活が回ることです。
相談支援専門員に依存するのではなく、行政や事業所と円滑に調整できるように、私たちが協力できることを探すことが大切です。
相談支援専門員とは?|決定する人ではなく調整する人
私たちの出来事を紹介する前にもう少しだけお付き合いください。
そもそも相談支援専門員ってどんな仕事なの?
当然、このような人もいますよね。
まずは相談支援専門員がどういったお仕事なのかを紹介します。
- サービス利用計画の作成
- 行政や事業所との調整
- 福祉の情報提供
- 生活全般の相談
要するに、福祉制度に必要な利用計画書の作成や定期的に家庭の状況をチェック(モニタリング)して必要な支援を行政や事業所と調整する役割です。
ただでさえ、仕事や家事など忙しい中で介護まで必要になると家庭だけで各種調整をするのは現実的ではないですよね。
そのような家庭の負担を減らすために、さまざまな調整を代行してくれるお仕事です。
さらに詳しく相談支援専門員の役割について知りたい方は、公的機関の解説が分かりやすいので参考にしてみてください。
(出典:福祉医療機構(WAM NET))
ノートくん詳しく知りたい人は、参考にしてね!
ただし、重要な点があります。
相談支援専門員に決定権はありません
あくまで調整役・窓口です。
そのため、「何もしてくれない」のではなく「制度上できない」可能性は十分にあります。
しかし本来、そのような場合は家庭に分かる形で説明することが望ましいです。
- なぜできないのか
- 他に可能な支援はないか
- 今後どうすればよいか
理由が不明確なまま進んでしまうと、「今後どうすればいいのか」と迷いますよね。
こうならないためには、私たち家庭側も要望を明確にすることが重要です。
それでは私たちの家庭状況と具体的にどのような行動したかを紹介しますね。
入学直前で支援日数が足りない?|動かない相談支援専門員
この出来事は、障害のある長男が特別支援学校に入学する前のお話です。
2026年4月に無事に特別支援学校に入学して今も毎日、元気に通学しています。
私たちには、障害のある長男を含めて3人の子どもがいます。

当時、長男は特別支援学校に入学する予定だったので、放課後等デイサービスの利用を検討していました。
※放課後等デイサービス詳細が気になる方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
利用先は、療育で長くお世話になってきた系列事業所です。
しおりちゃん慣れている場所なら安心だね。
- スタッフが顔見知り
- 子どもの特性を理解している
- 環境に弱い子でも安心
このような条件が整っていたので、事業所選びについては割と早い段階で決めていました。
相談支援専門員の回答は「制度上できません」
しかし、問題なのが利用日数です。
放課後等デイサービスには、自治体ごとに定められた支給日数の上限があります。
我が家の場合、支給された日数だと平日をフル利用すると土曜日が使えないという状況でした。
日曜日はショートステイを利用しているため問題ありませんが、土曜日の預かり先がなくなってしまいます。
※ショートステイの詳細が気になる方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
強度行動障害の診断も受けている長男は、強いこだわりや行動面の特性があります。
そのため、私が仕事をしている間などに妻一人で幼い兄弟と同時に対応するのは極めて困難です。
そこで放課後等デイサービスの上限日数について拡充することが出来ないかと考えました。
私たちの要望を行政と調整してもらいたいと思い、契約している相談支援専門員に相談することに。
特別支援学校入学を視野にいれて、前年の秋(9月頃)には既に伝えていました。
しかし実際は、前に進まない状況が長く続きます。
- 回答がない
- 代替案の提示なし
- 以前の相談内容を覚えていない
毎月あるモニタリングの際に、進捗状況について聞いてみますが一向に進みません。
行政に確認すると「制度上できません」と言われました
相談支援専門員からは、このような曖昧な回答が続き、明確な理由を伝えられていない状況のまま月日が流れていきました。
そして、入学はもう目前の2月になってしまいます。
しおりちゃん大丈夫かな…
入学直前で支援が確定しないことは、家庭にとって非常に大きな不安になりますよね。
まさに背水の陣の私たちは、ここで具体的に行動していくことを決意しました。
福祉の制度は生活そのものに直結する
障害のある子どもの支援は、「あると便利」ではなく生活を維持するために不可欠です。
実際、私の仕事にも影響が出ています。
- 有給休暇を使い切る
- 業務を断る
- 昇進を辞退する
「子どもが悪いから仕事ができない」とかそんな単純なことを言いたいわけではありません。
生活にはお金が必要で、
お金を稼ぐには仕事が必要で、
そして、
私が生きるには家族が必要です。
何が伝えたいかというと、結局どれか一つを削ったりすることなんて出来ないんですよね。
特別な事情がある家庭では、福祉制度を利用しないと生活そのものが成り立たなくなります。
実際に過去に起きた賃貸での騒音トラブルなども詳しくまとめていますので、よかったら合わせて読んでみてください。
このように、障害児と生活する中で支援が不足している状態だと、介護と普段の生活を両立するのは厳しいと感じています。
当事者として、福祉制度はこうした家庭の生活を壊さないために存在しているのだと痛感しています。
制度の現実|要望が通らないことは珍しくない
一方で福祉制度の申請は「言えば通る」というものでもありません。
実際に、次のような理由で支援の増枠や受け入れが認められないことがありました。
- 上限日数は自治体判断
- 受け入れ事業所の人員不足
- 制度上の制約
しおりちゃんそんなぁ…困るよ…
残念ながら、理由が分からないまま「できません」で終わることも実際にあります。
でも、そこで説明を受けても大変な家庭にいる当事者としては理解や納得ができないこともありますよね。
それにサービス利用計画書や各種申請書類、仕事と介護と生活をすべて並行して進めるのは至難の業。
そこで重要になるのが相談支援専門員の存在です。
もちろん制度の運用は自治体によって差があるため、同じ状況でも支援内容が異なることがあります。
それでも家庭の代わりに定期的なモニタリングを通じて必要な支援の提案や利用計画書の作成、そして行政や事業所の調整などを代行してくれるのは、とてもありがたいサービスです。
なぜ相談支援専門員が動かないケースが起きるのか
ではなぜ、相談支援専門員が動いてくれないと感じる状況があるのでしょうか。
実は、相談支援専門員が「何もしてくれない」と感じる背景には、個人の問題だけでなく制度的な事情もあります。
- 担当家庭数が非常に多い
- 事業所側の人員不足
- 行政との調整に時間がかかる
- 決定権がないため結果を左右できない
- 制度の範囲外の要望には対応できない
特に相談支援専門員は、医療や教育のように直接サービスを提供する職種ではありません。
あくまで調整役・窓口であるため、家庭の期待とのギャップが生まれやすいのです。
名前などのイメージでいわゆる「なんでも屋」みたいに感じるかもしれませんが、私たち家庭側も相談支援専門員がどんな仕事をしているのかをしっかり理解する必要があります。
しかし、それでも家庭にとっては生活がかかっています。
「忙しいから仕方ない」で済ませられる問題ではありません。
だからこそ、家庭側の関わり方が重要になります。
- 進捗を確認する
- 記録を残す
- 具体的な行動を求める
実は、我が家が困っていた相談支援専門員とのすれ違いもこれらを実践することで改善されました。
相談支援専門員個人の能力だけでなく、制度や人員不足など構造的な問題が背景にある場合も少なくありません。
そのため、感情的になり相手を責めるのではなく、状況を共有しながら解決策を探る姿勢が重要だと感じました。
我が家の実態|相談支援専門員に抱いた疑問
ここまで読んで「そんなの当たり前でしょ」と思う方もいるかもしれませんね。
冷静に考えれば適格な情報共有や記録を残すことは、当然のことかもしれません。
お恥ずかしい話ですが、当時の私たちは「少しでも早く」という願望となかなか前に進まない現実に苛立ちを感じていて冷静な判断ができていませんでした。
今思えば、その時は家庭も不安定で少し限界が近かったのかもしれません。
当時の相談支援専門員とのやり取りは、月に1回15分程度の定期的なモニタリングと内容の変わらない支援計画書にサインするだけのものでした。
私たちもなにも分からず、モニタリングの時は感情のままに困っていることを伝えるだけでした。
そのような状態が続くと、
モニタリング時に特に記録もなし
前回の話した内容は振り返りなし
このように、モニタリング自体が目的化して形式的になっていたことが問題だったのかもしれません。
親族や周りの人にも障害を持つ人がいないので、制度自体全く知りませんでした。
経験や知識もなく初めて契約したので、しばらく様子を見ていました。
しかし、何も変化がないことに徐々に疑問を持ち始めます。
そこで、具体的に進捗を確認してみました。
ノートくん以前お願いした放課後デイの増枠について、現在の状況はいかがでしょうか?
行政に確認したところ、制度上できないと言われました
驚きと同時に、少し目が覚めたような感覚でした。
問題は「できない」という事実ではありません。
相談支援専門員に代理で調整をしてもらっているので、具体的な説明がないと理由が分かりません。
また、単純に出来ないではなく困っている現状をとらえて代替案の提案など前向きで建設的な話がしたかったというのが本音です。
このような状態が不安を生んでいき、このままでいいのだろうかと真剣に考えるようになりました。
実際に行った対処|相談支援専門員と協力して解決
私たちは、相談支援専門員とのやり取りを見直すことにしました。
依存するのではなく、共同で解決する姿勢に切り替えたのです。
具体的には、大きく分けて以下の3点を実践しました。
- 議事の共有
- 要望の明文化
- 回答の可視化
これらを実践して、実際に利用日数の拡充という目的が達成できました。
それぞれ何を実践したのか、詳しく説明していきますね。
しおりちゃん解決に向けて具体的に行動しよう!
対処法①|議事の共有
普段使っている連絡手段(LINE)を活用して議事の共有を実施しました。
これまでは、モニタリング時に共有できていた内容も次回になると忘れているという状況が続いていました。
人間ですからね。
根性論だけで覚えておこうと思っても限度があります。
私たちは、モニタリング時に会話した内容をメモしてから、普段の連絡手段で整理した文章を送付しました。
これにより、会話の履歴と次回までの課題が明確になります。
あくまで契約上で甲乙関係となるので、少し重く感じるかもしれませんね。
ですが、決して責任を追及することやプレッシャーを与えることが目的ではありません。
完璧ではない人間だからこそ、状況を把握するためにツールを活用することは合理的だと考えています。
もちろん、状況によって不具合が生じることは往々にして想定されます。
そのため、速やかに情報共有できるような信頼関係を築けていれば、なお良さそうですね。
対処法②|要望の明文化
夫婦で実際の困りごとを話し合い、メモをとってからモニタリングに臨むようにしました。
これは我々、家庭サイドで今すぐ実践できる対処法です。
この記事の中でも触れましたが、当時は「少しでも早く」という気持ちが勝り感情的に実態を伝えるばかりでした。
そのため夫婦間での問題意識にズレが生じていて、本当に困っていることを的確に伝えることが出来ていませんでした。
- 仕事に影響が出る
- 兄弟との時間が取れない
- 家事をすることが出来ない
- 一人での介護が厳しい
※あくまで我が家の場合です。各家庭ごとの状況で立場や役割は異なります。
ここで伝えたいのは、視点を変えれば困りごとも変わってくるということです。
もちろん、全てが上手くいき解決するに越したことはありません。
しかしそれは、あまり再現性高く実現できそうにありませんよね。
だからこそ、お互いの視点を擦り合わせ課題に対して共通認識と優先順位をつけることが重要だと判断しました。
結果的に我が家では、利用日数の拡充という課題を最優先として設定したということです。
対処法③|回答の可視化
お互いの回答を普段の連絡手段(LINE)を活用して共有するようになりました。
もちろん速報ベースで電話を活用するのは有効だと思います。
電話は非常に便利なのですが、このような制度利用に関しては言った・言わないの議論は致命的になります。
文章として分かる形で残す
そして確認も文章で行う
これもまた少し重く感じるかもしれませんが、自分の発言を読んで再確認できるのは文章だからこそ出来る強みだと思います。
検討が止まっていても気づけないといった状況を防ぐためにも、回答もしっかり文章で可視化することはお互いにとってメリットのある方法だと考えています。
このように私たちは、議題・結論・次回までの対応を簡単に記録し、共有するようにしました。
「何が決まり、誰が何をするのか、そして次回までの課題」
これらを明確にすることでより再現性の高い課題解決に繋げることができます。
例えば、
「次回までに行政へ確認」
「必要書類の整理」
このように具体的な行動を決めておくと進捗が止まりにくいかもしれませんね。
私たちは、家庭から具体的に提案し、求めることで話し合いが前進しました。
一つの例として参考にしてみてください。
「制度上できません」と言われたときの具体確認事項
そうはいっても「制度上できない」と言われた場合、どのようにすればいいか分かりませんよね。
そんな方に向けて、私たちの経験から確認した方が思うポイントをまとめてみました。
- 行政へ相談・申請は行われているか
- 示された理由や条件は何か
- 必要な書類や手続きはあるか
- 代替となる支援策は検討されているか
- 今後も継続して協議してもらえるか
もし明確な理由がない場合はこれらのポイントを聞いてみましょう。
ノートくん大事なことだから、
ちゃんと確認しよう!
今回の私たちの場合では、放課後等デイサービスの利用日数増枠が難しいのであればショートステイ利用日数拡充も検討して欲しいと伝えています。
一方で私たちにとって一番理想的なのは、送迎サービスやなじみのある利用施設であることから放課後等デイサービスの利用日数拡充です。
幸いにも我が家の場合の行政判断は、家庭状況を鑑みて「利用日数を増枠することは適切である」というものでした。
しかし思ったようにいかないケースも十分あるため、リスクに備えておくことも重要です。
そこで私が大事にしたのが、並行して確認を進めることです。
「どちらかが出来ない可能性がある場合に、並行して申請・協議は可能か」
制度上難しい場合でも、検討そのものが止まってしまうのかどうかで、家庭の将来設計は大きく変わります。
支援の検討は、一つの制度に絞るのではなく複数の選択肢を並行して進めることが重要です。
- 放課後等デイサービスの増枠
- 短期入所の拡充
- 別事業所の利用
- 在宅支援の利用
- 他制度の活用
例えば我が家のような障害児家庭では、このようなサービスが思い浮かびます。
どれか一つが難しくても、別の支援で生活が安定する可能性はありますよね。
日々の家族の生活を守ることが一番大事です。
家庭の要望は、曖昧にせずきちんと言語化して伝えてください。
まとめ|同じ状況で悩んでいる家庭の方たちへ
制度は申請しなければ動きません。
そして、支援が必要な家庭ほど疲弊しているため、行動を起こす余力がありません。
しかし現実は残酷で、動かないと何も変わりません。
「具体的に状況を伝えた家庭ほど、必要性が伝わりやすい」
あくまで可能性ですが、実際に行動することで私のように未来が変わる実例もあります。
この記事にたどり着き、ここまで私の文章を読んでくれただけでも既に行動力はしっかりあります。
本当に大変ですよね。
よく分かります。
そして、決して無理をする必要はありません。
でも、困っていることを具体的に伝え続けることが支援につながると思っています。
福祉制度は複雑ですが、家庭が孤立して戦うものではありません。
まずは私たちが出来る、記録して必要な支援を求め続けることから挑戦してみてください。
そして福祉サービスは、決してわがままではなく正当な権利です。
だからこそ大切なのは、「助けてもらう」だけでなく疑問に思えば自らも行動すること。
相談支援専門員は味方です。
しかし人間は万能な生き物ではないことも事実です。
家庭と協力して初めて、支援は機能すると考えています。
同じ状況で苦しんでいる家庭が、少しでも安心して生活できることを願っています。


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