「目が合わない」
「指差しができない」
1歳半検診で、我が家の長男にみられた傾向です。
でも、深刻には受け止めていませんでした。
ノートくんこういう子もいるだろう
これくらいの感覚だったと思います。
しかし今振り返ると、この2つの特徴こそ長男が重度知的障害をともなう自閉スペクトラム症だと分かる最初のサインでした。
そして、この検診をきっかけに私たちは「児童発達支援(児発)」という福祉サービスを利用することになります。
児発とは、発達の遅れや特性が気になる未就学児がルールのある遊びなどを通じて日常生活や社会生活に必要な力を身に付けられるようにサポートしてもらえるサービスです。
この記事では、1歳半検診で指摘を受けてから児童発達支援につながるまでの実体験と、長男に見られたクレーン現象(人の手を引いて要求を伝える行動)が、児発に通うことでどう変化したかをまとめました。
- 1歳半検診で「目が合わない」「指差しができない」と言われたときの実際の様子
- 保健師さんがどんな言い方で伝えてくれたか
- 児童発達支援を利用するまでの流れ
- 実際に通ってみて感じた変化
- 診断がない・グレーゾーンでも利用を検討してほしい理由
初めての育児は分からないことが多いですよね。
お子さまの発達面で不安になっている方の参考になれば嬉しいです。

ノートくん
-3児の父で会社員–
障害のある息子を育てる家庭で、近隣トラブルをきっかけに本気で家づくりを考えるようになりました。
会社員として働きながら、家族の時間や暮らしをどう守るかを日々模索しています。
このブログでは、障害児家庭として実際に家づくりを進める中で感じたこと、悩んだこと、役立った情報を、同じように悩む家庭の判断材料になるよう発信しています。
暮らしの中で役立ったグッズや生活の工夫も紹介しています。
▶まずはこちら【原点と心の記録】

ノートくん
-3児の父で会社員-
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療育は必要?|気になるならまずは行政に相談するべき
子どもの発達が気になる方は、行政に相談して児童発達支援などの療育を受けることをおすすめします。
まず大前提として、私は医師でもなんでもありません。
ただのどこにでもいる会社員です。
そんな私がなぜこのような発信をするのか。
普通の会社員ですが、私の家族には少し変わった事情があります。
子どもに障害がある、
いわゆる障害児家庭なのです。
まずは、我が家の障害児含む3人の子どもを紹介します。

長男は明確に知的障害を診断されています。
実は次男三男についても、言語理解などの面で発達の指摘を受けたことがありますが、長男ほど目立ったものではありません。
そんな我が家の3人の子どもは全員、児発を利用しています。
小学校は通常級に通う予定の手帳を持っていない次男と三男もです。
児発の利用は、必ずしも手帳が必要な訳ではありません。
代わりに受給者証が必要です。
受給者証の発行は、行政窓口で手続きを行う必要があります。
そのため、発達の遅れが気になるのであれば相談してみる価値はあります。
冒頭にも伝えましたが、私は医師でもなんでもないので障害の詳しい仕組みやプロセスなどは断定できません。
私の強みは、実際に障害児育児をしてきたという当事者目線の経験です。
- どのような特徴だったのか
- どのような変化が起こったか
- どのようなサービスを活用したのか
そんな、障害児育児を経験して得た知見を紹介したいと思います。
自閉スペクトラム症は目が合わない?|乳児期の唯一のサイン
正直に言うと、幼い頃は他の子と差がなく障害があることにほとんど気づきませんでした。
大体1歳ごろまででしょうか。
長男はまさに育児書通りの発達でした。
なんなら3人男子の育児をしてきて1歳までの発達が一番早かったのではと感じるほどです。
しおりちゃん少し成長が早くない?
手前味噌に感じるかもしれませんが、本当にそう思うくらい順調でした。
ただし、1点だけどうしても気になる点がありました。
目が合わない
というより目を逸らす。
長男と目が合わず、無理やり目を合わせようとしても逸らされてしまいます。
ノートくんもしかして、人見知りか?
自分自身が人見知りで目を合わせるのが苦手なので、当時はあまり深く考えていませんでした。
しかし、初めての育児です。
些細なことでも気になり調べちゃいますよね。
検索結果に出てきたのは、
「自閉スペクトラム症」
という言葉でした。
ノートくん自閉症?なんか聞いたことあるな。字を見る限り、人付き合いが苦手な症状なのかな?
家族や周囲の人にそういった特性を持つ人がいないこともあり、自閉スペクトラム症に関する知識はほとんどありませんでした。
正確には知らないだけで、配慮が必要な人は世の中にはたくさん存在します。
そういう意味では、息子との出会いが私自身の視野を大きく広げてくれているのも事実です。
話を戻しますと、
ノートくんまっ、たまたまだろう
当時は、そう思っていました。
いや、そう思っているつもりでした。
本心には抗えません。
結局、心配性な私は検索魔になり、その沼にはまっていきます。
そして、調べていくうちに出てくる「自閉症の特徴」というのが、見れば見るほど我が子に当てはまっていく感覚がありました。
しおりちゃん目が合わないことって、そんなに大事なの?
ノートくん少なくとも明確に違いを感じた一つの要素だよ。3人育児をしてきたからこそ、違いに気づいたんだ。
今思えば、当時の「目が合わない」という限られた特徴は検索結果通りだったのかもしれません。
1歳半検診で目が合わない、指さしができない|早期療育のすすめ
そんな検索しては現実逃避を繰り返す日々を送っていました。
それでも月日が確実に流れていきます。
とうとう運命の日がやってきました。
1歳半検診
実際に、発達の具合を見られてジャッジが下される場所。
そのように捉えていた私は少し身構えていました。
結果、検診による指摘は大きく2点でした。
- 目が合わない
- 指差しができない
事前の懸念である「目が合わない」ことに加えて「指差しができない」点も指摘されました。
ノートくんあぁ~やっぱりか…
そう思う私とは裏腹に、保健師さんの伝え方が絶妙でした。
全体の2~3割くらいですかね?この段階だと、こういう子も結構いますよ。
このひと言で、私たちはかなり安心したんです。
不安な表情や、
心配していること、
さすがは、長年多くの親子を見てきた保健師さんです。
今思うと、もしかしたら薄々何かを感じ取っていたのかもしれません。
療育を知っていますか?
しおりちゃん療育ですか?分からないです…
日常生活や社会生活を支えるための支援です。気負いすぎず、早めに療育を始めてみるといいかもしれませんね。
このような会話で早期療育を勧めてくれました。
しおりちゃんこのままでうちの子は大丈夫なのか…
正直、このような心配が、頭の片隅にあったのも事実です。
でも今なら、はっきり言えます。
気づいた瞬間、
できればもっと早く、
それくらいのスピード感で動く方がいいです。
児童発達支援を探した話|決め手は「送迎の有無」
そうは言っても療育って何をすればいいの?
…ってなりますよね。
なので、私が療育として児童発達支援を選択した経緯を含めてお伝えしますね。
私の場合、1歳半検診の結果発表後に保健師の方から児童発達支援を勧められました。
その場で、市内の主な児童発達支援事業所の一覧表をもらったので家に帰ってから電話をしてみることに。
ノートくんとりあえず家に近そうなところから電話してみよう
電話したのは3件
というより、近い順に電話して私たちにとって嬉しい条件があったのが3件目でした。
ずばりそれは「送迎の有無」です。
私たちは、この「送迎の有無」を事業所選びで一番重視しました。
電話をしてみて、1件目と2件目は保護者による送迎が必要で、3件目だけが送迎ありだったという感じです。
そのため、とりあえず3件目と日程調整して見学に。
当然、療育の「りょ」の字も知らない私たち夫婦です。
しおりちゃん幼稚園みたいな感じかな?
そんな思いを持ちながら見学に行きました。
- ルールのある遊びで社会性を身に付ける
- 1対1で子どもに寄り添って気持ちを大事にする
- 体を使って運動面の発達を促す
私たちが児童発達支援で見た姿の印象です。
ノートくんこれなら、こだわりの強い息子でも大丈夫そう!
後に幼稚園を卒園するまでお世話になる場所です。
当時は何も分かりませんでしたが、今なら分かることがあります。
はっきり言って長男ほど特性が強いと普通の幼稚園での生活はサポートがないと難しいです。
一時は、このまま児発だけの利用も考えました。
しかし、加配の先生をつけることでなんとか卒園することが出来ました。
障害や特性があっても幼稚園に通わせたいと思う方の力になれるかもしれません。
もし気になる方は、こちらの記事で詳しくまとめていますので参考にしてください。
なので我が家の場合、幼稚園と児発を併用していたということになります。
当時は、息子が2歳前です。
正直、ここまで予測できていたわけではないですが、結果的に助かったのが「送迎」です。
妻が車を運転できないこともあり、送迎は必須条件でした。
一覧にあった「家から近い」といっても徒歩数分ではなく、車で10分程度の距離です。
兄弟がいる家庭だと、小学校や幼稚園など複数の場所への送迎が必要になる場面も出てきますよね。
そんなとき、児発の送迎は本当に助かっています。
もし事業所選びの基準で迷っている方は、一つの参考にしてみてください。
療育の効果とは?|初めて児発に送り出した日からの成長
当時の長男は、私(パパ)にべったりで強い依存があるような感じでした。
私から離れるのも嫌がるし、出社などで出かけるときも泣いて嫌がるくらいでした。
今思えば、当時のこの異常な執着も自閉スペクトラム症の特徴だったのかもしれません。
次男や三男も寂しがったりするときもありましたが、ここまでの執着はありませんでした。
ノートくんまあ、嬉しいことだけどね
そんな長男が、初めて児発に行く日。
初めての子どもということもあり、
「成長したな」
という感動と、
「大丈夫かな」
という不安が、
同時に押し寄せてくる、何とも言えない感情になりました。
私にべったりだった息子が、
私の手を離れて行ってしまう
ノートくんだめだ…思い出すと泣いちゃう…
本当にちょっと泣きそうになったのを覚えています。いや泣いていたかもしれません。
今振り返ると、これは長男にとって必要な過程だったのかもしれません。
今の長男は、
「バイバイ」
と言って手を振ると、なんとなく理解して気持ちを切り替えられるようになっています。
大体2~3年でしょうか。
幼稚園に行く寸前の4歳後半くらいまで、この出かける前の私への依存は続いていました。
しおりちゃん長男が悲しい気持ちにならないように、寝ている早朝に仕事に行ったりしてたよね
このプロセスがすべて療育とつながっているかどうかは分かりません。
それに我が家は療育を受ける選択をしたので、受けなかったときの比較はできません。
分かることは、歩みはかなり遅くとも息子は確実に成長しているということです。
なので、幼児期に療育を受けることには何らかの効果があるのではないかと感じています。
クレーン現象からの変化|言葉を「話す」と「理解」の違い
児発を利用しだしてから、
確実に言葉の「理解」が進みました。
長男は、本当に発達の凸凹が大きいタイプです。
「できるようになった」
と思ったら、
別の部分が、
「できなくなる」
そんな折れ線グラフのような成長です。
言葉はなかなか増えませんし、指差しも出ません。
癇癪に関してはお世辞にも減ったとは言えず、むしろ年齢を重ねるごとに増えた気もします。
それでも、
ノートくん児発に通った効果なのでは?
と感じる変化が1つだけあります。
それは…
言葉の「理解」が進んだこと
長男は今でもクレーン現象(自分の要求を伝えるときに、人の手を引いて目的のものまで連れていく行動)が見られます。
たとえば、よく私の手を引いて冷蔵庫まで連れて行きます。
ノートくんどうしたの?
喉乾いた?お茶欲しい?
以前はこのように問いかけても、本人には伝わっていませんでした。
だから、冷蔵庫の中のものを1つずつ見せて「長男が納得するものを渡す」というやり方をしていました。
でも、最近は違います。
クレーン現象は相変わらずで、手を引いて要求対象(冷蔵庫)まで連れていかれます。
ノートくんお茶欲しいの?
そう聞くと、一瞬「?」という顔をしてから、
「お茶!お茶!」
と、たどたどしいけれど可愛らしい声で、返事をしてくれるようになったんです。
そうなんです。
息子、少しずつ興味のある言葉をオウム返しできるようになってきているんです。
昔は、現物を見せて確認していました。
今は、言葉で伝えて本人の希望通りならオウム返しで返事をしてくれます。
しおりちゃん言葉は増えていないのに、理解が進んでいるってどういうこと?
ノートくん【話す】と【分かる】は別の力なんだと思う。うちの子の場合、まず【分かる】が伸びてきたんじゃないかな。
ただし、あくまで本人の興味があるもの限定です。
なんでもオウム返しするかというと、そうではありません。
それに自ら意味の持った言葉を発することもありません。
要求のニーズと興味の引き出しが一致した時に、オウム返しという形で返事をします。
他のお子さんと比べると、できることは少ないかもしれません。
でも、
それでも、
いいんです。
息子に期待していないわけではありません。
過度に期待しすぎてプレッシャーをかけるつもりもありません。
こんな感じで3歩進んで2歩下がるような成長かもしれません。
いつか息子の気持ちを息子から聞けるといいな
そんな些細な夢に希望を持ち、今日も楽しく生きています。
これは我が家にとって、確実に「児発に行く前」と「児発行った後」で変わったことです。
グレーゾーンでも児童発達支援は使える?|迷っているなら相談してみる
長男の経験があったことで、次男と三男のときは状況がまったく違いました。
次男と三男には、長男にあった「目が合わない」というサインはありませんでした。
指差しも、完璧とは言えませんが普通にできていました。
ちなみに長男も、指さしに関しては気分が乗っているときにできることがありました。
なので、3人を見てきて感じる決定的な違いは「目が合わない」ことだけです。
これは、先輩方が言う通りかなり重要なサインだったということです。
次男と三男に関しては、
ノートくん言葉があんまり出ていないし、相談してみて可能なら児発を利用してみようか
くらいの温度感です。
長男が利用していたこともあり、抵抗はまったくありませんでした。
むしろ三男のときには、その感覚も完全になくなっていたと思います。
次男のときは少し不安、三男のときは「またか」くらいの感覚です(笑)
結果、我が家は3人とも1歳半検診を引っかかりました!
この記事を見ている方の中には悩んでいる人も多いと思います。
私の表現だけ見ると軽く感じるかもしれませんが、3人を児発に預けた私からすると伝えたいことは一つです。
療育はそこまで気負わなくて大丈夫ですよ
ということです。
むしろ、心のどこかで発達の遅れを心配しているのに「うちの子は大丈夫!」と思っている方こそ検討してみてください。
目を背けたくなるかもしれませんが、その気持ちは一旦置いて、積極的に活用してください。
早期療育で、変わる未来があるかもしれません
次男も三男も今は普通に会話できています。
これは長男のような知的障害が無かったからかもしれません。
でも児発に通い、
療育をはじめてから、
確実に成長のペースがあがっています。
三男は兄である次男の影響もあってか、2歳前半から話し始めました。
世間一般では、どうか分かりません。
少なくとも我が家の中では、かなり早い方です。
手帳の取得もなく、おそらく卒園後は通常級に通う見込みです。
なにより児発、楽しいみたいですよ。
本人たちに聞くと、幼稚園より児発の方が好きみたいです(笑)
児童発達支援=障害児が利用するもの
というわけではありません。
実際に、我が子以外にも手帳取得までは至らずとも利用している人はたくさんいます。
児童発達支援は、子どもの発達を促すための選択肢の1つです。
少しでも気になることがあれば、まずは気軽に利用してみることをおすすめします。
まとめ|1歳半検診で発達の遅れを指摘されたら
この記事のおさらいです。
指差しよりも、「目が合わない」の方が重要なサインだったと3人の子どもを見てきて感じています。
「2〜3割はこういう子もいます」という言葉には、安心してもらうための配慮が込められているのかもしれません。早期療育を勧められたら、できるだけ早く動くことをおすすめします。
我が家の次男と三男のように、手帳を持たず通常級に通う見込みでも、児発に通って良かったと感じています。
ノートくん気づいたときが、一番早いタイミングだということ!迷っているなら、まず相談してみよう!
療育を受けながらの日常は、暮らしや住まいの工夫とも切り離せません。
障害のある子どもとの暮らしを前提にした家づくりに関しては「障害児家庭の家づくり|最初に考えた7つのこと【購入前に知るべき安全・音・将来】」で紹介しています。
よかったら合わせて読んでみてください。
1歳半検診の結果は、決して「診断」ではありません。
でも、その結果がきっかけになることは間違いありません。
我が家の場合は療育に通い、結果的に3人の子どもたちの発達を支えることにつながりました。
検診の結果に不安を感じている方にとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。


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